2026.02.12案内人:成川 潤
木を切ることは、森を殺すことではありません。新しい光を呼ぶ「里山再生」の第一歩。
「木を伐るなんて、なんだか可哀想」
森を愛する方ほど、そんな風に感じてしまうかもしれません。
確かに、山を丸裸にする「皆伐」のような破壊的な行為は、私たちも避けるべきだと考えています。
しかし、日本の、特にこの阿賀野の里山を守り続けるためには、
適切な「伐採」こそが、森を救う唯一の手段なのです。
森にも「散髪」が必要なのです
想像してみてください。何十年も手入れされず、木々が隙間なく生い茂った暗い森を。
木々は日光を求めてひょろひょろと背を伸ばし、地面には一本の光も届きません。
すると、土を守る草木も育たず、森は保水力を失い、生き物たちも寄り付かなくなります。
私たちが行う「間伐(かんばつ)」や「択伐(たくばつ)」は、
いわば森に呼吸をさせるための「散髪」のようなものです。
一本の木を慎重に選び、感謝を持って伐り倒す。
すると、その場所にぽっかりと空が開き、地面に暖かい光が差し込みます。
その光を受けて新しい芽が吹き、森は再び活気を取り戻します。
木を伐ることは、決して森の終わりではなく、新しい生命のサイクルの始まりなのです。
山から海へ、繋がる命のバトン
「山が元気になれば、海も美しくなる」
これは、現場で木を伐る私たちが肌で感じている真実です。
適切な伐採によって健康になった山は、ミネラル豊富な水を蓄え、
それが川を通じて海へと注ぎ、魚たちを育みます。
私たちの仕事は、単に木材を生産することではなく、
この雄大な自然のバトンを繋いでいくことでもあります。
私たちが工房でお届けしているすべての材は、
こうした「森の健康診断」を経て選ばれたものです。
あなたがJunshinの木を暮らしに迎え入れることは、
阿賀野の里山に光を届ける活動に、直接参加していることと同義です。
一本の木を切り出すことで、森がまた一呼吸、深く呼吸できるようになる。
その心地よい循環の中に、あなたも一緒にいてくださることを願っています。
案内人:成川 潤 [Junshin-潤森- 代表 ]
林業家、木工家、ウッドライフクリエイター
新潟県阿賀野市の里山を拠点に、あなたと森を繋ぐ「つなぎ役」を務めています。

