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2026.02.14案内人:成川 潤

薪ストーブの炎が揺れる夜。木が蓄えた「太陽のエネルギー」を、暮らしに還しましょう。

冬の阿賀野では、薪ストーブから立ち上る煙が里山の風景の一部になります。
パチパチとはぜる音、そして体の芯までじんわりと温めてくれる、あの柔らかな熱。
皆さんは、薪ストーブの炎を見つめながら、その「熱」の正体について考えたことはあるでしょうか。
実は、その炎が放っているのは、木が数十年、
ときには百年という歳月をかけて蓄えてきた「太陽のエネルギー」そのものなのです。

三十年の歳月を、一晩の温もりに

木は、光合成によって太陽の光をその身に閉じ込め、ゆっくりと成長していきます。
私たちが薪として焚いている一本のナラやカシの木。
それが芽を出し、雪国の厳しい冬を幾度も乗り越え、立派な大樹になるまでには、
およそ三十年から五十年ほどの月日が必要です。

つまり、あなたが今夜ストーブにくべた一束の薪は、半世紀以上も前の阿賀野の太陽の光を、
現代のあなたのリビングに解き放っているということになります。
そう考えると、薪ストーブの温もりが、エアコンやファンヒーターとは全く異なる「深み」を
持っている理由がわかる気がしませんか。
それは単なる物理的な温度ではなく、森が紡いできた膨大な「時間」が、
熱となってあなたを包み込んでいるからなのです。

里山を守る「エネルギーの循環」

Junshinでは、木材として製材する過程で出る端材や、
森のメンテナンス(間伐)で出た木を、薪として活用しています。
かつての日本では、これが当たり前の光景でした。
山に入り、枝を拾い、木を切り、それを燃料として暮らしに役立てる。
そして、燃え残った灰は畑の肥料となり、再び大地を豊かにする。
この完璧なまでの「循環」が、里山という場所を支えてきました。

現代において、あえて手間のかかる薪ストーブを選ぶこと。
それは、この美しき循環の輪の中に、自分の暮らしを再び繋ぎ直すという、とても贅沢で文化的な行為です。
石油やガスといった「外からのエネルギー」に依存しすぎず、足元の森から生まれたエネルギーで暖を取る。
その安心感と充足感は、何物にも代えがたい「ウェルネス」な体験となります。

炎が教えてくれる、命の尊さ

揺らめく炎を見つめていると、言葉にならない安らぎを覚えるのはなぜでしょうか。
それは、木という生命が最後に放つ輝きが、私たちの本能に語りかけているからかもしれません。
Junshinがお届けする薪や木材は、すべてこの阿賀野の森の物語を背負っています。
「今日も一日、お疲れ様」。そう語りかけてくれるような温もりを。
私たちが大切に守り、切り出してきた太陽のエネルギーを、ぜひあなたの暮らしに還してあげてください。
それは、里山とあなたが共鳴し合う、最高に贅沢な夜の始まりになるはずです。

案内人:成川 潤 [Junshin-潤森- 代表 ]
林業家、木工家、ウッドライフクリエイター
新潟県阿賀野市の里山を拠点に、あなたと森を繋ぐ「つなぎ役」を務めています。

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