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2026.02.21案内人:成川 潤

400番のヤスリの先にある、シルクのような肌触り。それは、あなたが生み出した究極の癒やし。

木工の工程の中で、最も地味でありながら、最も「自分を整える」効果が高い作業。
それがヤスリがけです。120番から始まり、180番、240番、320番、そして仕上げの400番へ。
この数字の階段を一段ずつ登っていくプロセスは、
あなたの指先の感覚を研ぎ澄まし、脳の疲れを静かに癒やしてくれます。

指先が感じる「進化」の喜び

400番のヤスリをかけ終えた瞬間の板を、ぜひ目を閉じて撫でてみてください。
そこにあるのは、もはや「木」という素材を越えた、
シルクや赤ちゃんの肌のような、極上の肌触りです。
この滑らかさは、機械が作り出したものではなく、
あなたの手が、木と対話を繰り返しながら生み出した「結晶」です。

この瞬間、あなたはデジタル社会の喧騒から完全に切り離され、
自分の手が生み出した圧倒的な「実存感」に包まれるはずです。

400番が引き出す、天然乾燥材の「色気」

Junshinが天然乾燥にこだわる理由は、この仕上げの瞬間に集約されています。
人工乾燥でカサカサになった木は、いくら磨いても表面が毛羽立ちやすく、本当の意味での「艶」は出ません。
しかし、油分が残っている天然乾燥材は、400番で磨き上げると、
木の内側から宝石のような深い光沢が滲み出してきます。
この「色気」こそが、一生愛でたくなる道具の条件なのです。

「磨く」ことは「心を調律する」こと

忙しい日常の中で、私たちは自分の感覚を置き去りにしがちです。
週末、静かな部屋でただひたすら木を磨く。
シュッ、シュッという一定のリズムに身をゆだね、
400番の極薄のヤスリが木肌を滑る感触に集中する。
そのとき、あなたの心もまた、日々のトゲが削り取られ、滑らかに整えられていきます。
あなたが磨き上げたその板は、世界で一番優しい肌触りを持って、あなたを癒やし続けてくれるでしょう。

案内人:成川 潤 [Junshin-潤森- 代表 ]
林業家、木工家、ウッドライフクリエイター
新潟県阿賀野市の里山を拠点に、あなたと森を繋ぐ「つなぎ役」を務めています。

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