メニュー

BLOG ブログ

2026.02.15案内人:成川 潤

美しいと感じるその直感を、大切に。数値では測れない「木の魂」の見つけ方です。

「どの板を選んだらいいか、迷ってしまって……」。

工房を訪れるお客様や、ネットショップをご利用いただく方から、よくいただくお悩みです。
確かに、木材には「含水率」や「硬度」「比重」といった、
数値化できるスペックがいくつもあります。

もちろん、それらはプロとして加工する際には欠かせない指標です。
しかし、あなたが自分の暮らしを彩るパートナーとして木を選ぶとき、
最も大切にしてほしいのは、そうした数字ではなく、あなたの心が動いた「直感」です。

理屈を越えて、手が伸びる一枚

木材には、不思議な力があります。何百枚と並んでいる板の中で、
なぜか一瞬で目が釘付けになり、気がつけば手を伸ばしている。
そんな「運命の一枚」との出会いが、必ずあります。

「この木目が、なんだか故郷の山に見える」
「このサクラの赤みが、自分の部屋のあかりに合いそう」
「よくわからないけれど、この板を見ていると心が落ち着く」

そんな風に、理屈を越えたところで共鳴し合える木。
それこそが、あなたにとっての「正しい選択」です。
木はかつて命を持っていたもの。だからこそ、理屈ではない、
魂の波長のようなものが存在すると、私は本気で信じています。

数値は「安心」のため、直感は「感動」のため

もちろん、Junshinでは「天然乾燥」によって、日本の気候に馴染むよう最適な状態まで乾燥させています。
その「安心」を支える部分は、私たちがプロとして責任を持って管理しています。
ですから、あなたはただ、自分の感覚を研ぎ澄ませて、好きな表情を選んでいただければいいのです。
最近は、AIが好みを分析して「おすすめ」を提示してくれる便利な世の中ですが、
木選びだけは、自分の五感を使ってほしいと思います。
画面越しに写真を見つめ、拡大して、その質感や奥行きを想像する。

あるいは、実際に工房で木の香りを嗅ぎ、指先で表面の温度を感じてみる。
その「自分自身で選んだ」という体験こそが、その木を「ただの材料」から「一生の相棒」へと変えてくれるのです。

「木の魂」と対話する贅沢

私は製材をするとき、いつも「この木は誰に見つけてもらうのを待っているのだろう」と考えます。
力強いケヤキの杢目、繊細なトチの絹のような艶、素朴で優しいクリの表情。
それぞれの木には、それぞれの個性(魂)が宿っています。
もし、私たちの出品リストや作業場の一角で、あなたの目が留まる材があったなら、
それはその木があなたを呼んでいるサインかもしれません。
数値や評価に惑わされず、あなたの心が「美しい」と叫ぶその直感を信じてみてください。
その出会いこそが、豊かなウッドライフの、最高の幕開けになるはずですから。

案内人:成川 潤 [Junshin-潤森- 代表 ]
林業家、木工家、ウッドライフクリエイター
新潟県阿賀野市の里山を拠点に、あなたと森を繋ぐ「つなぎ役」を務めています。

PAGE TOP