メニュー

BLOG ブログ

2026.02.15案内人:成川 潤

里山が元気になれば、海も美しくなる。私たちが「山のてっぺん」で木を切る理由。

「成川さんは、どうしてそんなに過酷な山の斜面で木を伐るんですか?」

そんな風に聞かれることがあります。
確かに、平地での作業に比べれば体力的にも厳しく、危険も伴います。
けれど、私が「山のてっぺん」に近い里山の維持にこだわるのには、明確な理由があります。
それは、山が私たちの生命の源である「水」を作り、川を通じて遠く離れた海までをも育んでいるからです。

豊かな海は、豊かな森から生まれる

「魚つき林(うおつきりん)」という言葉をご存知でしょうか。
古くから漁師さんたちの間では、海岸近くの森を大切に守ると魚が集まってくると言われてきました。
近年ではその仕組みが科学的にも解明されています。
森に降り注いだ雨は、広葉樹の落ち葉が作った豊かな腐葉土を通り、
ミネラルやフルボ酸鉄といった栄養をたっぷりと蓄えた水となって地下へ浸透します。

その水が川となり、海へと流れ込むことで、プランクトンが育ち、豊かな漁場が作られるのです。
つまり、私が阿賀野の里山で木を伐り、光を入れ、健康な森を維持することは、
巡り巡って私たちの食卓を彩る海の幸を守ることにも繋がっているのです。

「山のてっぺん」を守る責任

里山の管理が放棄され、森が荒れると、土壌は保水力を失い、
栄養を含まない泥水が直接川へ流れ出すようになります。

そうなれば、海は痩せ、災害のリスクも高まります。
だからこそ、誰かがその「源流」である山のてっぺんに立ち、適切に木を間引き、森の呼吸を整えなければなりません。
Junshinが行っている伐採は、単に木材を収穫するための行為ではありません。
それは、山、川、里、そして海へと続く壮大な命のサイクルを正常に回し続けるための「メンテナンス」です。
私たちが一本の木を伐り、その価値をあなたが認めてくださることで、
山に人が入り続けるための資金が生まれ、この美しい循環が維持されます。

あなたの買い物は、環境への投資です

もし、あなたがJunshinの木材や道具を選んでくださったなら、それは単なるお買い物以上の意味を持っています。
あなたは、新潟の里山を守り、川を浄化し、海を豊かにする活動の、大切なパートナーなのです。
私たちが山で流す汗が、いつか美味しい魚となって食卓に還り、未来の子供たちが美しい海で遊べるようになる。
そんな大きな物語を想像しながら、私は今日もチェーンソーを手に、山のてっぺんへと向かいます。
一本の木から始まる、地球規模の循環。その重みと喜びを、ぜひあなたと分かち合いたいと思っています。

案内人:成川 潤 [Junshin-潤森- 代表 ]
林業家、木工家、ウッドライフクリエイター
新潟県阿賀野市の里山を拠点に、あなたと森を繋ぐ「つなぎ役」を務めています。

PAGE TOP