木製食器ができるまで
1 伐採
伐採の時期は秋から冬にかけてです。
主に工房の裏の山に入り、木を選定します。
里山は人が手を入れないと、土砂崩れや洪水などの災害に繋がってしまいます。
森の適切な環境を維持するために、必要な木を伐採し、加工しています。
2 皮剥ぎ
皮が付いたままだと、木が虫に食べられてしまいます。
杉などの針葉樹は簡単に皮が剥がれますが、カエデなどの広葉樹は基本的に剥がれにくいです。
しかし皮が付いたままだと、木の乾燥も遅れてしまいます。
そのため、直ちに皮を剥がなければなリません。
3 製材
伐採後、丸太のままでは運べません。
そのため、現地の山でチェーンソーによる製材を行います。
小さな2輪車に木を乗せて運び、工房まで運搬します。
色々な種類の木を運びすぎたため工房が埋もれています。
4 乾燥
製材後、木によって乾燥期間は異なりますが、キヤデザインでは1年以上、天然乾燥させます。
ケヤキなどの堅木は、10年以上乾かす場合もあります。
伐採したからと言ってすぐに使うわけではなく、この乾燥をしっかりすることで歪みや割れを防ぐことができます。
この工程はコストがかかるため、低コストの食器では天然乾燥をさせることは難しいのが現実です。
5 製作
木の皿やカトラリー、ウッドランプやチェーンソーによる彫刻まで多岐にわたり製作しています。木は一つひとつ表情が違うため、どうしたら一番良い表情が出るかを見定めます。
その木の特性と木目を活かしたモノづくりを行っています。
6 教育
無垢の木のぬくもりや、近年の山の現状を知ってもらいたいと思い、子供や学生たちに木工を通じて環境教育もおこなっています。
山と木と人がすべて繋がっているということ、自然環境保護の重要性を教え、尚且つ楽しんでもらいたいと思っています。